「おさかなさん？」

「とんとんとんとんあんぱんまん！」と何やら楽しそうな声が聞こえてきました。覗いてみると、「こうしゅるの」と手を頬にあてて、一生懸命手遊びをお友だちに伝えていました。得意な手遊びを思い出すと、恥ずかしそうにしながらも、先生になりきりみんなの前で手遊びをしていました。そんな姿を見ていた周りのお友だちも、先生役がしたい様子。保育士が絵本を読む時によく座っている位置に座りたいようで、「○○ちゃんもしたい！」「○○ちゃんも！」と場所の取り合いになってしまいました。お互い「やりたい！」という気持ちから、お友だちとぶつかり合う事もよくありますが、少し離れた所からしばらく様子を見守っていると、「○○ちゃんここするの」「○○ちゃんこっちー」と、自分たちで話し合いすっかり仲直り。仲良く一緒に手遊びをして楽しんでいました。そんな中、お部屋に掲示してあった鯉のぼりの写真を見つけた子どもたち。「うわぁ！おさかなさん！」と写真をじっと見ていました。「あかだねー」「きいろだねー」「これいっしょ！」と他の写真とも照らし合わせて鯉のぼりに夢中な様子です。「これなに？」「おさかな？」「こいもどり！（こいのぼり）」「こいもどり？」と、かわいらしい会話が聞こえてくると、「あれ？おこってるの？」とじっと写真を見つめる一人のお友だち。そんな姿に周りのお友だちも気が付き、みんなで小さな会議が開かれていました。「おこってるねー？」「おこってるよ！」と話し合いながら鯉のぼりの写真を眺めていました。なんの事だろうと思いそっと覗いてみると、どうやら、写真に写っている赤い鯉のぼりが怒っているように見えたようです。「あかいねー」「おこってるの？」と不思議そうに赤い鯉のぼりを見つめ、何で怒ってるのかなぁ？と考える子どもたちの想像力に驚かされました。